地域連携パス
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認知症連携パスについて
 認知症は物忘れ(記憶障害)と、段取りよく物事を行うことができない(遂行機能障害)ために、自力だけでは日常生活や社会生活を営むことができなくなる疾患です。認知症になる前に、物忘れだけが見られる軽度認知障害(MCI)という状態を一定の期間経過します。認知症の診断法の進歩は目覚しく、神経心理検査、CT/MRI、必要な事例にはSPECTや心筋シンチなどを行うことで、認知症の原因疾患を細かく診断することが可能になりました。認知症の原因として約半数を占めるアルツハイマー病に対して、病状の進行を遅らせる薬剤が2011年に新たに3種類認可され、日本でも世界標準の治療薬を使うことができるようになりました。また早期にこれらの薬を使用するほど、認知機能のよい状態がより長く維持されると言われています。いつも一緒にいる家族が一番早く認知症の兆しに気づくことが多く、家族が心配するような症状がある場合には認知症である可能性が高いことから、相談を受けた際は速やかに検査・診断・治療へと進めていく必要があります。

 認知症は高齢になるほど発病の危険が高まり、要介護認定者の約半数に合併し、65歳以上の高齢者の1割近くに見られる非常に身近で、誰もが発病する可能性がある疾患です。かかりつけ医が全員で認知症の診断、治療、相談にあたらない限り、とてもそのニーズに応えることができない疾患であるといえます。平成22年度末に飯田市が実施した元気高齢者の調査では、8割がかかりつけ医を持っており、認知症が心配な場合に相談する相手の第一位はかかりつけ医(6割)という結果でした。飯田医師会では認知症研究会が中心となり、一年の歳月をかけて認知症連携パスを2011年夏に完成させました。かかりつけ医がそれほど手を煩わすことなく気楽に紹介することができるように、専用の紹介用紙を準備しました。一方、診断や治療方針の検討をする四つの病院では、どの病院でも標準化された検査を行い、同一書式で返書を記載します。日常的な治療やケアマネージャーの相談などは、患者・家族の様子を一番承知しているかかりつけ医が担当し、定期的に病院で専門医がフォローさせて頂く仕組みになっています。
 なお、紹介状・返書は医師会ホームページからダウンロードすることが可能となっておりますので、どうぞ積極的にご活用下さい。
(文責 飯田医師会理事 牛山雅夫)
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